石膏ボードはどう処分する?産廃を捨てる方法と注意点を解説
石膏ボードは住宅やビルの内装に使われている建材で、ホームセンターで気軽に購入できDIYでも人気です。簡単に入手できる材料ではありますが、処分となるとどのようにすれば良いのかわからない方も多いでしょう。
取扱いに注意が必要なため本記事では、適切な石膏ボードの処分方法について詳しく解説します。ぜひ参考にしてみてください。
目次
石膏ボードの基本知識
石膏といえば、チョークやグランドの白線が思い浮かびます。石膏はもともと焼石膏と呼ばれ、水と混合した結果固まったもののことを指します。
石膏ボードの歴史は古く、大正時代から国内で使用され長く愛されている資材です。石膏ボードと名前は聞くけれど実際どのようなものなのか、特長やメリット・デメリットを含めた石膏ボードの基本知識をご紹介します。
エコ助っ人スタッフ
石膏ボードとはどのような資材?
石膏ボードは、硫酸カルシウムと水でできている石膏を紙で包み、板状に加工した建築資材のことです。建材として、身近な建物の壁や床、天井に多く使われていることはいうまでもありません。
石膏ボードには、いくつかの種類があり「ホームセンターで販売されている一般的な石膏ボード」「間仕切りや通路の壁」「耐火・遮音を目的として使われる硬質石膏ボード」「耐火性+耐震性で耐力壁などに使われる構造用石膏ボード」「防水加工が施されキッチンや洗面所などで使われるシージング石膏ボード」などがあります。
石膏ボードを使用するメリット
石膏ボードは、他の壁材と比較しても価格の安さが大きなメリットです。また耐火性や断熱性に優れているので、火災などが起きた場合も一定の温度以上に上昇しません。
石膏ボードには結晶水が含まれているため、高温により熱分解を起こすと水蒸気となり放出されるからです。遮音性にも優れており、内側に空間があることで音を通しにくくしています。
オーディオルームやレコーディングルームなどに多く使用されていることは、メディアで見聞きされた方も多いかも知れません。
石膏ボードを使用するデメリット
石膏ボードは面に強く、点に弱いとされています。釘などの鋭利な先端による打ち込みに弱く固定することが難しいため、穴が開いてしまう可能性もあります。
耐水性が低いので、キッチンやトイレ、浴室などの水回りの壁には向いていません。水回りで石膏ボードを使用したい場合は、防水性や耐水性に優れた石膏ボードを選ぶ必要があります。
また手軽に手に入る反面、一般のごみとして処分することができないので処分することが難しいことも石膏ボードを使用する際のデメリットです。
石膏ボードを処分する際の産業廃棄物の種類について
石膏ボードは廃棄物処理法で定義された廃プラスチック類、廃油、金属くず、木くず、がれき類など、20種類の産業廃棄物の中の「ガラスくず、コンクリートくず、および陶磁器くず」に該当します。「ガラスくず、コンクリートくず、および陶磁器くず」の中の石膏ボード以外では、ガラス類や製品の製造過程などで生ずるコンクリートくず、セメントくず、レンガくず、スレートくず、モルタルくず、陶磁器くずなどがあります。
石膏ボードは自治体の不燃ごみや粗大ごみで処分できる?
石膏ボードは産業廃棄物なので、家庭から出た場合も自治体の不燃ごみや粗大ごみとして処分することはできません。仮に家庭ごみとして石膏ボードを出してしまった場合は、回収されずそのままとなっているか、故意に排出されたものと判断されれば罰則を受けることとなります。
どのような状態のものであっても石膏ボードは自治体の回収処分を利用することはできないので、適切な処分方法で処分をおこなってください。
石膏ボードを正しく処分しない場合はどうなるの?
石膏ボードは正しく処分しない場合、有毒な硫化水素を発生することや一部にはヒ素が含まれているものもあるので、人体への悪影響が懸念されます。ホームセンターで購入しDIYをした後に少しだけ残ったからといって、普通に一般のごみとして出すことができないのです。
また石膏ボードは、屋外への放置や土中に埋めることも厳禁で、雨水による水分で化学反応を起こし有毒ガスを引き起こす恐れがあります。建築業者だけではなく、家庭での不用品として石膏ボードを処分するとしても、産業廃棄物として適切に処理をしなければなりません。
石膏ボードの適切な処分方法
石膏ボードは、以前「がれき類」にも含まれていた経緯もあり、排出の状況により異なる扱いとなっていました。現在は、どのような状況でも「ガラスくず、コンクリートくず、および陶磁器くず」として扱われています。
前述の通り石膏ボードの処分には注意が必要となるので、正しく処分しなければなりません。本章では、石膏ボードの適切な処分方法を3つご紹介します。
- 「産業廃棄物処分業許可」を持つ業者に処分を依頼する
- 自分で廃棄物の最終処分場に直接持ち込み処分する
- 不用品回収業者に処分を依頼する
「産業廃棄物処分業許可」を持つ業者に処分を依頼する
一般ごみとして処分することができないため、「産業廃棄物処分業許可」を持つ業者に処分を依頼しなくてはいけません。許可を取得していない業者に依頼した場合、5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方が科されるので注意が必要です。
業者に処分を依頼する場合は、「産業廃棄物処分業許可」を取得しているかを確認してください。一定の費用がかかることはデメリットとも捉えられますが、石膏ボードの処理を専門に一任することで安心して任せられます。
自分で廃棄物の最終処分場に直接持ち込み処分する
自分で廃棄物の最終処分場に直接持ち込む処分方法もありますが、デメリットが多いこと自体がデメリットです。マニフェスト(下記に詳細説明)を作成・提出する必要があり、石膏ボードを運ぶための車も自分で用意しなければなリません。
手間のかかる大変な作業となることや、車内に粉がつくなどもデメリットと言えます。また、石膏ボードへの運搬ができず長期間そのままにしてしまうと、前述の通り有害な硫化水素が発生するかも知れません。
不要な石膏ボードが出た場合は、早めに処理する方が無難です。マニフェストの提出や運搬が面倒と思われる方は、専門業者に依頼することをおすすめします。
「マニフェスト」とは?
政治関係のマニフェストは見聞きした方も多いでしょうが、産業廃棄物に関わるマニフェストは見聞きしたこともないでしょう。マニフェストとは産業廃棄物を処分する際、廃棄物の流れや処分の状態を明確にするために作成・提出する書類のことです。
「産業廃棄物管理票」とも呼ばれ、現在では電子化も進んでいます。業者はマニフェストを作成し、産業廃棄物が適正に処理されたかを確認する義務があるのです。
誰がどの産業廃棄物をどう取り扱うかなどが記載されています。処理業者の方は記載されたマニフェストに対し、いつ完了したかなどの情報を記載し返送する流れとなっています。
不用品回収業者に処分を依頼する
石膏ボードのような産業廃棄物を処理する場合、産業廃棄物処分業許可を取得している不用品回収業者ならば、回収が可能です。不用品回収業者は石膏ボード1点からでも気軽に依頼はできますが、単品依頼では割高になる可能性があります。
石膏ボードだけではなく他にも不用品や粗大ごみがあれば、まとめて処分することができるので便利でお得です。自宅まで取りに来てくれることで、自分で運搬する必要もありません。
ただし、悪徳業者に気をつけなければならず業者選びは慎重におこなう必要があります。
石膏ボードを処分するときの注意点
- ①少量でも自治体の一般ごみとして処分してはダメ
- ②水に濡れる場所に保管・放置しない
- ③石膏ボードの状態によっては処分費用が上がる可能性がある
- ④個人がDIYで使った石膏ボードも産業廃棄物になる
①少量でも自治体の一般ごみとして処分してはダメ
石膏ボードは、どのような用途で使用されていたとしても産業廃棄物扱いとなるため、たとえ少量であっても一般のごみとして出すことはできません。細かく砕けば普通に出せるのではないかと勘違いされている方も多いですが、明らかな違法行為です。
ごみの集積所だけではなくそのままどこかに置いて捨てることは、不法行為となり罰則を受けます。簡単に自分でリフォームをする際に石膏ボードを使用する場合には、石膏ボードの取り扱い方や処分方法をあらかじめ把握しておくことが必要です。
②水に濡れる場所に保管・放置しない
万が一石膏ボードを保管する事態が起こった場合、屋外に放置することは危険を伴います。石膏ボードは前述の通り、水と反応すると有害物質である硫化水素を発生させてしまうからです。
雨に濡れることは必ず避けなければならず、屋内であっても水に濡れるような場所には保管・放置しないようにしてください。人体に悪影響どころか死にいたることもあるので、いかに危険であるかがわかります。
不要となった石膏ボードはあまり保管することなく、速やかに処分をおこなうようにしてください。
③石膏ボードの状態によっては処分費用が上がる可能性がある
石膏ボードを処分する際にかかる費用は、石膏ボードの状態でリサイクルができるかできないかの違いが生じるため処分費用が変動します。一例として、リサイクルが可能な石膏ボードの場合と不可能な場合とでは、およそ3倍近く処分費用に違いがありました。
工事現場で使用されたような新しい端材や不純物がついていない石膏ボードは、リサイクルしやすいので処分費用を抑えることが可能です。逆に別の素材の付着や他の廃棄物との混合状態の石膏ボードでは、リサイクルがしにくいため処分費用が上がる傾向にあります。
④個人がDIYで使った石膏ボードも産業廃棄物になる
前述の少量での解説にもある通り、個人がDIYで使用した石膏ボードも石膏ボードと名のつくどのようなものでも産業廃棄物となります。産業廃棄物の「ガラスくず、コンクリートくず、および陶磁器くず」として、処理しなければなりません。
繰り返しとなりますが、DIYで使い余ったからといって、石膏ボードを庭などに放置させて雨に濡れることは大変危険な行為です。極力余らすことなく、全てを使い切ることをおすすめします。
残ってしまった場合は、即日か安全に保管し遅くても翌日には産業廃棄物として処分してください。
石膏ボードの処分にかかる費用相場はいくらぐらい?
石膏ボードの処分にかかる各処分方法での費用相場はいくらぐらいになるのか、気になるところです。いくつかの産廃業者での費用相場では、おおむね同じ処分費用となっていました。(【解体工事】産業廃棄物の処理費用はいくら?相場と費用を抑えるコツを解説 - 株式会社菅野工業 (kannokogyo.co.jp))参考
最終処理場への自力での持ち込みや不用品回収業者への処分依頼でご紹介した下記の処分費用は、目安として参考にしていただくものです。実際にかかる費用は、業者や地域によっても異なることを付け加えます。(石膏ボードの処分方法は?費用や手順をわかりやすく解説! (gomi.tokyo.jp))
「産業廃棄物処分業許可」を持つ業者に処分を依頼する | リサイクル可能12,000円~
リサイクル不可30,000円~ |
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自分で廃棄物の最終処分場に直接持ち込み処分する | 30,000円~50,000円 |
不用品回収業者に処分を依頼する | 10,000円~20,000円 |
エコ助っ人スタッフ
石膏ボードの処分費用はリサイクル可能かどうかで変わる
前述にもありますが、石膏ボードの処分費用はリサイクル可能か不可かで大きく違いがあります。石膏ボードの状態により、処分費用の判断基準が変わるということです。
リサイクルしやすい状態は「新しい」「水に濡れていない」「汚れもなく紙クロスが貼られている」などが挙げられます。また、ビニールクロスが貼られているものは、リサイクル不可能です。一方のリサイクルしにくい状態としては「別の素材がついている」「他の廃棄物と混合している」「細かく砕かれている」「水に濡れている」「カビが生えている」などです。
石膏ボードを簡単に処分したいときは不用品回収業者の利用がおすすめ
石膏ボードを簡単に処分したいとお考えの方には、不用品回収業者の利用をおすすめします。不用品回収業者は自治体では処分できない品目でも回収が可能で、回収品目の幅広さがメリットです。
最後に、不用品回収業者の中で不用品や日用雑貨、廃棄物までどのようなものでも最短即日回収が可能な「ECO助っ人」をご紹介します。
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【まとめ】石膏ボードは正しく処分しよう
石膏ボードは、価格の安さや耐火性、遮音性にも優れていることから人気があります。メリットが多い反面、デメリットも多いことが難点で石膏ボードを処分する場合は正しく処分することが必須です。
自分で最終処分場へ持ち込む方法もありますが、時間も手間もかかる大変な作業となります。手続きや運搬、処理を全て任せられる、日程の調整不要、自宅まで回収に来てくれる、なんでも回収が可能などメリットの多い不用品回収業者はおすすめです。
ただし、「産業廃棄物処分業許可」を取得しているかを必ず確認してください。